睡眠障害は、その原因により治療法も変わってきますが、生活習慣の改善と薬物療法が中心になります。
不眠の原因である精神疾患、身体疾患の治療、不適切な睡眠環境などの改善に取り組むことが大切です。
- 非薬物療法
- 生活習慣の改善を行います。室温、部屋の明るさなどを調節して睡眠が得られやすい環境にする、音楽や読書などによりリラックスできる時間をつくる、睡眠時間の3~4時間くらい前に食事を済ませ、入浴は1~2時間前にする、毎朝、朝日を浴びて正確な体内時間を設定する、といった工夫があげられます。
- 薬物療法
- 不眠のタイプに合う、睡眠薬を内服します。寝つきが悪い、途中で起きてしまう、早く目が覚めてしまう、などの症状に応じて、相応しい睡眠薬が処方されます。原因となる精神疾患がある場合には、そちらの治療を優先して抗うつ薬、抗不安薬、抗精神病薬などが使用されることがあります。睡眠薬は、受診時に説明された用法・用量を守って使用しましょう。またお酒と一緒に飲んではいけません。
なお、睡眠薬を急に中止すると、リバウンドで不眠が悪化することがあります(反跳性不眠)。必要が無くなったように思えても、医師の指示に従って、段階を踏んでやめるようにしましょう。
認知行動療法
不眠症の治療では、睡眠薬による治療だけでなく、睡眠に関する生活習慣や考え方を見直す「認知行動療法(CBT-I:Cognitive Behavioral Therapy for Insomnia)」が重要な治療方法のひとつとされています。
不眠が続くと、「眠らなければいけない」という不安や焦りが強くなったり、眠れないことへの心配からベッドで長時間過ごすようになったりすることがあります。このような睡眠に対する考え方や行動の変化が、さらに睡眠の問題を長引かせることがあります。
認知行動療法では、睡眠に関する正しい知識を身につけ、生活リズムや睡眠習慣を整えながら、不眠を維持している考え方や行動を少しずつ改善していくことを目指します。
具体的には、
- 睡眠と覚醒のリズムを整える
- 眠気と睡眠時間のバランスを調整する
- 睡眠に対する不安や思い込みを見直す
- リラックス方法や生活習慣を整える
といった取り組みを行います。
不眠症治療アプリ「サスメド 不眠障害用アプリ Medcle(メドクル)」
当院では、不眠症に対する認知行動療法を支援する医療機器プログラム「サスメド 不眠障害用アプリ Medcle(メドクル)」を用いた治療にも対応しています。
Medcle(メドクル)は、スマートフォンを活用して、睡眠に関する知識を学びながら、ご自身の睡眠状態や生活習慣を振り返り、不眠症への対処方法を身につけていくためのプログラムです。
日々の睡眠状況を記録し、その内容をもとに睡眠習慣の改善に取り組むことで、睡眠に対する理解を深め、より良い睡眠習慣づくりをサポートします。
不眠症の治療では、症状や生活背景によって適した方法が異なります。当院では、睡眠の状態やお困りの内容を丁寧に伺い、睡眠薬による治療、生活習慣へのアドバイス、認知行動療法などを組み合わせながら、一人ひとりに合わせた治療をご提案しています。
「寝つくまで時間がかかる」「夜中に何度も目が覚める」「朝早く目が覚めてしまう」「眠っても疲れが取れない」など、睡眠について気になることがある方はお気軽にご相談ください。